「プロダクトマネジメントのすべて」を読みました。
なぜ読んだのか
- プロダクトマネージャー(以下PM)さんが何をしているのかちゃんと理解したいから。
- 個人開発でどんな機能を追加した方がいいのか考えるきっかけにしたいから。
対象読者
- PMを目指す人
- 新米PM
- PMとして働いている人
- プロダクトマネジメントに関わるエンジニア、デザイナー、マーケター、事業推進者
この本で学べること
本の概要
Chapter1 プロダクトの成功とは
- プロダクトの成功を定義するのは、ビジョン、ユーザー価値、事業収益の3つ。
- PMFとは、強力な価値仮説を見つけること。価値仮説とは、なぜユーザーや顧客があなたのプロダクトを使うのか説明しうる重要な仮説のこと。
Chapter2 プロダクトマネージャーの役割
- プロダクトを育てること、ステークホルダーをまとめプロダクトチームを率いることの2種類の役割がある。
- PMはプロダクトを成功させることに責任を持つ。プロダクトに関係する意思決定を実施し、プロダクトチームを率いる。(よく対比されるプロジェクトマネージャーはプロジェクトの品質、費用、納期に責任を持つ。そもそも概念が違うので、比較するものではない。)
Chapter3 プロダクトマネージャーの仕事とスキルの全体像
Chapter4 プロダクトの4階層
- プロダクトのCore: ミッションとビジョン、事業戦略
- プロダクトのWhy: 「誰」を「どんな状態にしたいか」、なぜ自社がするのか
- プロダクトのWhat: ユーザー体験、ビジネスモデル、ロードマップ
- プロダクトのHow: ユーザーインターフェース、設計と実装、Go to Merketなど
- プロダクトの方針のフレームワークには、「リーンキャンバス」スケジュールとゴールを作成する「マイルストーン」がある。
- プロダクトをつくるには、仮説検証が重要。実用最小限の単位でプロダクトを作り価値検証を促したり、チームでアイデアを出し合ったりするのが良い。
Chapter5 プロダクトのCore
Chapter6 プロダクトのWhy
- 「誰」を「どんな状態にしたいか」と「なぜ自社がするのか」を考える。
- 以下のようなフレームワークを使う。
- バリュー・プロポジションキャンバス ... プロダクトとサービスを説明する「バリューマップ」とユーザーについて説明する「カスタマープロフィール」を書く
- PEST分析 ... 「Plotics: 政治」「Economy: 経済」「Society: 社会」「Technology: 技術」の4つの視点で外部環境を分析するフレームワーク。
- SWOT分析 ... 自社の強みと弱みを可視化するためのフレームワーク。
- STP分析 ... 自社のポジショニングを確立し、ターゲットを絞り込みたいときに使う。
- ユーザーインタビュー
Chapter7 プロダクトのWhat
- 何をつくり、どのような優先度で取り組むのかを検討する。
- ユーザー体験 ... UIに当たるのは、カップやBGMなどのユーザーが触れるもの。ユーザー体験(UX)とは、「土曜日の午後におしゃれなカフェで素敵な音楽を聴きながらゆっくりカフェラテを飲む体験」のこと。ユーザーを理解するために、ペルソナやメンタルモデルダイアグラムを作る。
- ビジネスモデル ... プロダクトがビジネスとして成立するかどうかは、ビジネスモデルキャンバスを用いて考える。また、ユーザーインタビューも有効である。
- ロードマップ ... プロダクトを開始してから向かうべき経過地点をあらかじめいくつか設定しておき、明確なゴールの場所が定まらなくても着実にゴールに近づいていくための行程表。KPIなどの指標を定め、達成できているか定期的に確認する。
- Whatが定まったら、一つ上の階層であるWhyの部分とずれていないか確認する。プロダクトのWhat検討後に気をつけるべきポイントも考慮する。
Chapter8 プロダクトのHow
- プロダクトのCoreからWhatで見てきた内容について「どのように実現するのか」を検討する。
Chapter9 プロダクトマネージャーを取り巻くチーム
- PMは一般的に、プロダクトチームと機能型組織(プロダクトマネジメント部)の2つのチームに所属する。
- PMの仕事で重要なのは、ステークホルダーとの関係性
- RACI ... チームメンバーの責任分担を明確にする手法
Chapter 10 チームとステークホルダーを率いる
- コミュニケーションを深める方法について。
- プロダクトの全体像 / スケジュール / 優先度 / 進捗を可視化する
- 心理的安全性大事
- インセプションデッキを使用する
- ふりかえり大事
Chapter 11 チームでプロダクトを作るためのテクニック
- チームでプロダクトをつくる際に有効な5つのテクニック
- ドキュメンテーション
- 共有や公開、レビューがしやすい適切なツールを選定する。
- コーチング
- チームメンバーの目標到達のための支援をすること
- ファシリテーション
- 集団活動の進行。参加者の役割を決めたり、事前準備、議論の活発化などを促す。
- プレゼンテーション
- 情報量は必要最小限に、伝えたいことが伝えられるように訓練する。
- ネゴシエーション
- 多様なステークホルダーをマネジメントするために必要になるのが交渉力。交渉相手の関係性の度合いと継続性を加味して交渉する。
Chapter 12 プロダクトステージによるふるまい方の違い
プロダクトの置かれた状況別にPMgaどのように振る舞うのかについて
- プロダクトライフサイクルについて
- カスタマーアダプションについて
- 0→1、1→10、10→100のライフサイクルについて
- プロダクトに見切りをつけたときに気をつけること
Chapter 13 ビジネス形態によるふるまい方の違い
- BtoCのPMに求められるのは、「機敏さ」。ユーザーの反応を素早く集め、ユーザーのプロダクト体験を常にアップデートし、いかにして継続して使ってもらうかが勝負。
- BtoBのPMに求められるのは、業界特有の商習慣に対する深い関心、ユーザーとユーザーを取り巻くステークホルダーに対する想像力、優先度のつけ方のバランス。
Chapter14 未知のビジネスドメインに挑む
Chapter15 技術要素の違いによるふるまい方の違い
- ハードウェア、AI、ソフトウェアなどの技術要素の違いによって、PMが求められるふるまい方が異なる。
Chapter 16 プロダクトマネージャーと組織の成長
- プロダクトマネジメントが根付いていない組織に所属する場合、まずは共通の課題認識を持つところから始める。
- ジョブディスクリプションを作成し、各従業員の責務を明確にする。
Chapter 17 プロダクトマネージャーのスキルの伸ばし方
Chapter 18 プロダクトマネージャーのキャリア
- PMは担当範囲や担当プロダクトの重要性や複雑さによって高いスキルが要求される。
- PMを務めた後も、キャリアに色々な選択肢がある。
Chapter 19 ビジネスの基礎知識
- 様々な収益モデルについて
- パートナーシップについて
- 知的財産の扱いについて
Chapter 20 UXの基礎知識
感想
とても読み応えのある本でした。私の中でプロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーがごっちゃになっていることがわかりました。
プロダクトマネージャーさんが、どういった役割を持っているのか、普段どういったことを勉強されているのか知ることができてよかったです。
また、本書の知識は個人開発のプロダクトにも色々と応用できそうでした。こうやって別の職種の方の本を読むのもいいですね!
ここまでお読みいただきありがとうございました!